高市総理の施政方針演説と森林林業・地球環境の未来(2026/2/21)

毎年1回、1月中に召集される通常国会で、内閣総理大臣が、その年の内閣全体の基本方針を示すものとして、施政方針演説が行われるのが通例となっており、今年は総選挙もあって2月20日、衆議院・参議院それぞれの本会議において高市総理によって行われました。

テキストが、首相官邸のHPに掲載されています→第221回国会における高市内閣総理大臣施政方針演説(令和8年2月20日閣議決定)

施政方針演説は予算審議の冒頭におこなわれるタイミング。予算案形成過程で、霞が関のなかでの議論を含め政府全体の政策のバランスなどを示す重要なテキストなので、勉強部屋でも時々、森林林業政策が日本の政策の中の位置づけがどうなっているのか紹介してきました(2024年施政方針演説と森林政策(1)-循環型林業(2024/2/8))が、今回は、総選挙で自民党が大勝した直後。

冒頭に、「重要な政策転換を、何としてもやり抜いていけ。」国民の皆様から、力強く背中を押していただけた、という理解をしめした総理の「政策転換」。いままで政策の何が問題で転換しようとしているのか?その中で、森林や林業、地球環境がどのように位置づけられようとしているのか、見てみましょう。

((全体の構成とイントロ))

施政方針演説の構成は、以下の通り

▼ はじめに/ ▼ 経済力/ ▼ 技術力/ ▼ 外交力/ ▼ 防衛力/ ▼ 情報力/ 人材力/ ▼ 治安・安全の確保/ ▼ むすび

はじめにの部分のイントロの最後は、「これから述べる施政方針に則り、一つ一つの政策を、誠実に、ぶれずに、実行してまいります。 「日本列島を、強く豊かに。」 私のこの使命を、政策の積み重ねの上に、全身全霊をかけて成し遂げてまいります。

そして、はじめにの、後段は「国力の強化」というセクションになっていて、・・・

「外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、そして人材力。日本の総合的な国力を徹底的に強くしていく。 そのために、これまでの政策の在り方を根本的に転換してまいります。 その本丸は、「責任ある積極財政」です。で終わっています。

(勉強部屋のコメント)

「日本列島を強く豊かに」…日本の総理大臣なんで当然のインパクトある宣言ですね。

日本列島の「3分の2は森林におおわれていることを、念頭において、責任ある積極財政」などの議論をしてください。

「強く豊かに」なので、次からのセクションは「○○力」のパレードです

((経済力))

経済力がテキストの1/3をしめる本丸です。

サブセクションが、以下の8つです

(一)国内投資促進のための「責任ある積極財政」、(二)来年度予算等の早期成立、(三)官民連携による投資促進、(四)危機管理投資:経済安全保障、(五)危機管理投資:エネルギー・資源安全保障、脱炭素・GX(六)危機管理投資:令和の国土強靱化対策(七)危機管理投資:食料安全保障、(八)地域未来戦略、(九)中堅・中小企業及び小規模事業者支援、(十)国内投資促進のギアを上げる今こそ賃上げのチャンス、(十一)手取りの増加

このうち、森林に関係ありそうなのが、アンダーラインの箇所なので、順に見て行きます

(国内投資促進のための「責任ある積極財政」)

総論のサブセクションです。

「日本人には底力がありますが、圧倒的に足りないのは、資本投入量、すなわち国内投資です。その促進に徹底的なてこ入れをします。」いうのが、現状認識で、・・・

「経済安全保障、食料安全保障、エネルギー・資源安全保障、健康医療安全保障、国土強靱(きょうじん)化対策、サイバーセキュリティなどの様々なリスクを最小化する「危機管理投資」

とい事例が掲載されています。(あとで、森林に関係ありそうなアンダーラインを各論を見てゆきます)

「責任ある積極財政の中心が、政府の予算の作り方を根本から改めます。
 毎年補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置します。約二年がかりの大改革です。
 事業者に安心して研究開発や設備投資をしていただけるよう、複数年度予算や長期的な基金による投資促進策を大胆に進めます。

だそうです

(勉強部屋のコメント)

国内投資促進の分野で、森林に関係にある、食料安全保障、エネルギー・資源安全保障、、国土強靱(きょうじん)化対策などがならんでいるので、是非具体的な検討を進めてください

((三)官民連携による投資促進)

「量子、航空・宇宙、コンテンツ、創薬などの十七の戦略分野(*資源エネルギーGX、防災・国土強靱化等も含まれる)については、大胆な投資促進、国際展開支援、人材育成、研究開発、産学連携、国際標準化、防衛調達を含む官公庁による調達、規制・制度改革といった、供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策を講じます。
この夏に取りまとめる「日本成長戦略」で定量的に明らかにするとともに、GDPの伸びや税収増への寄与についても見通せるようにします」としています。

(勉強部屋のコメント)

演説では抜けていますが、17の戦略分野には「資源エネルギーGX、防災・国土強靱化」といった森林に関連する重要な分野もたくさん含まれていますので忘れないでくださいね。

(五)危機管理投資:エネルギー・資源安全保障、脱炭素・GX))

、 再生可能エネルギーについては、同盟国・同志国と連携しつつ、ペロブスカイト太陽電池や次世代型地熱発電設備に係るサプライチェーンを国内に構築します。
 一方で、脱炭素電源の導入が自然環境を損なったり、サプライチェーン上のリスクとなったりしては、本末転倒です。特に、太陽光発電については、設置に当たっての安全性確認規制や環境アセスメントの強化、発電に係る支援制度の見直し、パネル廃棄に当たってのリサイクル制度の創設など、一連の規制・制度の導入及び適正化を進めます。

世界共通の課題である気候変動に対し、危機管理投資の観点から大胆なGX投資を進め、脱炭素を成長につなげていきます。
 特に、GX型の産業集積やワット・ビット連携を促進し、新たな産業クラスターを形成していきます。
 また、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)を通じ、アジアにおける脱炭素化に貢献するとともに、アジアの成長力を取り込んでいきます。

(勉強部屋のコメント)

再生可能なエネルギーで、バイオマスエネルギーは重要な役割を果たしていきます。特に産業用の熱エネルギーの効率的な供給については大切です。

脱炭素の方針は「そんなの嘘だ―」と言っている人もいるのでよろしくー

((六)危機管理投資:令和の国土強靱化対策)

 地球温暖化の影響もあり、自然災害の激甚化・頻発化が世界的課題となっています。「令和の国土強靱化」を進め、国民の皆様の生命と財産を守ります。あわせて、防災技術やインフラを積極的に海外に展開していきます

 三月十一日で、あの東日本大震災から十五年となります。
 「福島の復興なくして、東北の復興なし。東北の復興なくして、日本の再生なし」。 福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組を着実に進めます。
 また、希望される住民の皆様の帰還、営農や森林整備の再開による生活や生業の再建、福島イノベーション・コースト構想による産業発展など、来年度からの「第三期復興・創生期間」の五年間で、様々な課題解決に取り組みます。

(勉強部屋のコメント)

演説の中で、唯一森林といことばが、セクションです。東日本大震災からの復活のストーリーですね。大切なテーマですが、森林は福島だけでなく、日本列島全体で大切なので、よろしくー

((七)危機管理投資:食料安全保障)

国土保全に加え、食料安全保障の確保のために、農林水産業の振興が重要です。供給と需要をともに伸ばし、食料自給率の向上を実現します。

林業・水産業についても、陸上養殖や航空レーザー計測などのスマート技術の活用により、生産性向上を図ります。

(勉強部屋のコメント)

農林水産省所管の政策の重要なテーマある食料安全保障に関するセクションで、林業という単語がでてくる、唯一箇所です。もちろん林業は食料生産を支える基盤出もありますが、木材というインフラの基盤づくりおが・・・

「森林において木材供給にとどまらない環境保全や癒しなどの森林の多面的な機能に価値を見出し、地域の賑わいや所得向上と雇用を創出する「森業」を推進しています

ということなので、森林に関する産業を幅広くフォローしてくださいね。日本列島を強くする、産業です

((八)地域未来戦略)

 「日本列島を、強く豊かに。」そう訴えてきました。農山漁村・中山間地域をはじめ、四十七都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療・福祉や質の高い教育を受けることができ、働く場所がある。これが、高市内閣の目指す日本の姿です。
 そのために何より重要なことは、強い地域経済の構築であり、「地域未来戦略」を推進します。地域の特性に応じた地域発のアイデア創出を募り、これまでの地方創生の支援策や税制などの政策ツールを最大限活用しつつ、大胆な投資促進策と産業用地を含めたインフラ整備とを一体的に講じます。そのことを通じた都道府県知事などとの協働により、各地に産業クラスターを戦略的に形成していきます。加えて、魅力ある地域資源を活かした地場産業の成長を支援します。

(勉強部屋のコメント)

重要なセクションで、森林の重要性が推測されますあが、森林に対する具体的案提言が全く指摘されていません

是非、総選挙の政権公約など→「森林資源の循環利用の実現に向け、再造林、森林の集積・集約化、国産材の需要拡大、スマート林業、森業や山村地域の活性化等を総合的に推進します。」を参考に頑張ってください

((人材力))

(外国人との秩序ある共生社会の実現)

外国人による土地取得などに関する規制の在り方の検討を進め、この夏までに骨格をとりまとめます。

(勉強部屋のコメント)

外国人が知らないうちに、国土の2/3をしめる森林を買い占めてしまうリスクを排除する?

外国人が日本の森林をなンあために、所有するか色々調査を進めているようですが、外国人が日本の森林管理のシステムをいろいろ勉強して、学ぶ機会でもありますのでよろしく

((結び))

今年初めて投票して下さった十八歳の若者も、生まれたばかりの赤ちゃんも、その多くが、二十二世紀を迎えることができるでしょう。
 その時に、日本が安全で豊かであるように。
 「インド太平洋の輝く灯台」として、自由と民主主義の国として、世界から頼りにされる日本であるように。
 若者たちが、日本に生まれたことに誇りを感じ、「未来は明るい」と自信を持って言える。そうした国を創り上げていく。
 今の時代を生きる私達には、その大きな責任があります。
 皆様、未来への挑戦を共に進めてまいりましょう。「希望」を生み出す政治を、共に進めていこうではありませんか。

(勉強部屋のコメント)

施政方針の締めの言葉が若者の未來を見据えた言葉なのは、素晴らしいです

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以上ですが・・・最後に勉強部屋の二つのコメントをします

((勉強部屋の総括コメント1ー森林は強く豊かな日本列島を支えます)

「日本列島を強く豊かに」…日本の総理大臣なんで当然のインパクトある宣言ですね。

「日本列島を」という(「日本国を」でも「日本人を」でもない)地理的な語彙をつかわれて自らの守備範囲を規定されたのが重要で、その範囲「3分の2は森林におおわれていることを、念頭において、責任ある積極財政」などの議論をしてください。

「日本人には底力がありますが、圧倒的に足りないのは、資本投入量、すなわち国内投資です。その促進に徹底的なてこ入れをします。」いうのが、現状認識で、・・・

投資先として、 食料安全保障、エネルギー・資源安全保障国土強靱(きょうじん)化対策、などの様々なリスクを最小化する「危機管理投資」」などが、並んでいます。

また、投資促進の重点分野について、指摘する場合、演説では抜けていますが、17の戦略分野には「資源エネルギーGX、防災・国土強靱化」といった森林に関連する重要な分野もたくさん含まれていますので忘れないでくださいね。

森林は都会から離れた場所にあり、投資分野に関して、議論する場合総理と議論する相手の方が、なかなか自分事にならない、リスクがあります。

よろしくお願いします。、

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((勉強部屋の総括コメント2ー将来を見据えて地球環境問題を視野に入れてください―トランプ大統領によろしく)

演説の、最後の部分がインパクトありました

今年初めて投票して下さった十八歳の若者も、生まれたばかりの赤ちゃんも、その多くが、二十二世紀を迎えることができるでしょう。
 その時に、日本が安全で豊かであるように。
 「インド太平洋の輝く灯台」として、自由と民主主義の国として、世界から頼りにされる日本であるように。
 若者たちが、日本に生まれたことに誇りを感じ、「未来は明るい」と自信を持って言える。そうした国を創り上げていく。

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当面の利害関係を視野に入れた人たちがたくさんいる中で、地球環境問題のように、将来を見据えた議論が、大切です!!

トランプ大統領との取引で、「2月18日、日米両政府は関税合意に基づく5,500億ドルの対米投融資を巡り、第1弾として①オハイオ州におけるガス発電所(総費用:333億ドル)、②テキサス州の石油輸出施設(同、21億ドル)、③ジョージア州の人工ダイヤモンド製造施設(6億ドル)が決定した」と公表されました。

化石資源を掘って掘って掘りまくれーといっている、ひととのディールの結果なのでしょうが、是非未来の人たちの視点の立って、取り合えずと取引出なく、将来を見据えて、トランプ大統領を説得してください。

なお、5年前にトランプ大統領はダボス会議で、森林政策への応援演説をしました。「今日、米国が世界経済フォーラムで立ち上げられている1兆本の木のイニシアチブに参加することを発表できることを嬉しく思います。」

そんなことを糸口にしてでも・・大変でしょうが、施政方針演説のまとめの視点にたって、よろしくお願いします

日本の未来!だけでなく、地球の未來のため!!にも、森林とカーボニュートラルの新たな一歩をの議論を進めてください!!!

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kokunai6-79<takaiti3>

 

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