経済成長から心の成長へー人類史を紐解いていよいよ森林の時代が始まる?山村と企業をつなぐフォーラムーから(2026/3/10)

2月25日「令和7年度「山村と企業をつなぐフォーラム 〜企業の人的資本経営に効く森のプログラム活用法〜」という面白そうなイベントがあったので、オンライン出席してみました。

(フォーラムの開催趣旨)

SDGs・VUCA(Volatility(変動性)/Uncertainty(不確実性)/Complexity(複雑性)/Ambiguity(曖昧性))の時代を迎え、企業でも自律型で共創型の組織づくり・人づくりが目指されています。会議室での企業研修では変革に向かいにくいという課題から、森林を活用した企業研修やオフサイトミーティングを導入する事例が増えています。本フォーラムでは、企業による豊かな森林空間を活用した体験プログラム(森のプログラム)の活用事例や、森林サービス産業推進地域が提供するプログラムの紹介、地域と企業の交流会を開催します。ーーーとされています(チラシから)。

(プログラムと登壇者)

右の図のとおり、企業が森の中で人づくりを進める事例が、企業の側から中堅層向け、経営層向けなど、たっぷり紹介されていて、それの舞台を提供する山側からの森林サービス産業推進地域のPR活動なども紹介があり、企業の人事担当の参加者が面白そうだから、山側の人とマッチングするという、という筋書きのわかり易い、イベントでした

詳しいプレゼン内容がネット上に公開されているので、関心の有る方は、是非ご覧ください

勉強部屋では、今回のような企業と森をつなぐコンセプトの背景を紹介された、基調報告1「SDGs・VUCAの時代における自然を活かしたウェルビーイングな組織づくり・人づくり:武蔵野大学ウェルビーイング学部長、慶應義塾大学名誉教授 前野 隆司 氏」の内容をご報告します

((「SDGs・VUCAの時代における自然を活かしたウェルビーイングな組織づくり・人づくり))

(ウェルビーイングって?)

イントロにあるのが、左の図です。

本当に幸せな状態はHappinessdでなくWellbeingなんですよー

「健康」と「幸せ」と「福祉」のすべてを包む概念として捉え、なかでも「幸せ」という要素を中心に考え、ウェルビーイングをを使っているのだそうです

(世界人口の超長期の推移(ディープウェイの仮説的図式)

右の図は、縦軸が地球上の人口で一番下が1万人、真ん中が1000万人、一番上が100億人そして

横軸が現在からの点数で1番左が100万年前、次が10万年前、次が1万年前、千年前、100年前、一番右が10年前です

3つのカーブがあります。

基資料は、「グレタさん」は現代の「イエスかブッダ」なのか(広井良典)東京経済オンライン2020.1.27、

(人類史における拡大・成長と定常化のサイクル)

先程の図を人類史と重ね合わせると、一番左が20万年前に人類誕生から始まる狩猟採取社会、次が1万年前の農耕開始から始まる農耕社会、その次一番右が、3−4百年前から始まる産業化(工業化)社会の三つに整理できます。

どの時代も最初は右上がりになり、あるポイントでそれがとまって、定常化時代を迎えるという図式です。(面白い!)

そして、現在現在が3回目の変曲点(イマココ)。基資料は「人口減少社会』広井良典(京都大学こころの未来研究センター教授)だそうです。

ネット上に詳しい関連資料が掲載されているので、紹介します→広井良典:「グレタさん」は現代の「イエスかブッダ」なのか

(経済成長から心の成長)

三つの時代を2つに書けると6つの時代になりますね。

人類1.0_最初お成長期
人類1.1_最初の成熟期(心のビックバン)
人類2.0_農耕革命後の成長期
人類2.1_2度目の成熟期(枢軸時代(ブッダ、老荘、ソクラテス)
人類3.0_産業革命後の成長期(成長第一の社会)
人類3.1_3度目の成熟期(幸せと文化の時代_ウエルビーイング第一の社会

と説明があります

そして、人類3.1の説明には、左の図のように

ウェルビーイング産業の進展
? 経済成長から心の成長(文化・芸術・感性・創造性・〇〇道)に価値シフト
? 美しい心、美しい社会の時代へ
? ルネサンスのように、1.1、2.1に学ぶ動きも

という説明がありました

(自然と幸せ)

そして、最後に人類史に中で、今の時点で大切なのが、自然との関係性ですという説明が(右図の通り)以下の通りありますー

この表は、根拠となる学術論文が紹介されています

ーーー

自然とのつながり(NC, nature connectedness)が強い人ほど幸福度が高く、特に自己申告による個人の成長レベルが高い傾向がある(Pritchard, 2019
?
NCとエウダイモニックウェルビーイング(EWB) の間のリンクは、NC とヘドニックウェルビーイング(HWB) のリンクよりも強い(egCapaldi et al. 2014; Howell et al.2011)(勉強部屋の参考資料「二つのウェルビーイング―地域と幸福感と寛容性の関係」
?
バイオフィリア仮説(Wilson1984) :人には自然とつながりたいという生来の欲求があり、この欲求が満たされるとポジティブな感情が改善する(勉強部屋の参考資料「なぜ人は自然が好きで自然に癒されるのか?に関する進化的な仮説を提案した論文の日本語解説})

ーーーー

すみません。原著論文にうまくいきつかない点もありましたが、ネット上でみつけた参考資料を掲載しています。(この部分は勉強部屋の責任です)

ということで、シンポジウムの趣旨である「森林を活用した企業研修やオフサイトミーティングを導入する事例が増えていま」の学術的な背景説明、終わります

一般企業の人づくりの中での、森林の役割の重要性に関する素晴らしい情報。

大きすぎて全部がカバーできていないかもしれませんが、重要な情報なので今後ともフォローしていきます。

ーーーー

当該フォーラムでは、この基調講演のあとに、企業関係者の先行事例が以下のように紹介されています

 主催者挨拶 林野庁
基調講演1 
「SDGs・VUCAの時代における自然を活かしたウェルビーイングな組織づくり・人づくり」
  武蔵野大学ウェルビーイング学部長、慶應義塾大学名誉教授 前野 隆司氏

基調講演2 
「森の企業研修・オフサイトミーティングで拓く、自律型・共創型の組織づくり・人づくり」
  株式会社ライジング・フィールド 代表取締役社長 森 和成氏

企業事例調査報告 〜組織・事業変革に向けた森のプログラムとその特徴〜
  株式会社さとゆめ 木俣 知大氏

企業の活用事例(協働活動を通したチームビルディング・リーダーシップ開発(中堅層))
  安全自動車株式会社 取締役副社長 中谷 象平氏

企業の活用事例(森林での深い内省・対話を通したチームビルディング・ビジョン創出(経営層))
  シナネンホールディングス株式会社 経営企画部 担当部長
   兼ミライフ株式会社 執行役員 特命担当部長 山之口 雄二氏

以上の他に、プログラムファイルの丁寧な紹介がこちらのサイトにあります→【資料公開用】「山村と企業をつなぐフォーラム 〜企業の人的資本経営に効く森のプログラム活用法〜」:2026年2月25日

jyunkan10-26<kokorofor>

■いいねボタン