戦争と木材貿易ーローカルな輸入木材ロシア材の輸入トラブル(2022/5/15)

 
ロシアによるウクライナ侵攻に基づいて、ロシアからの木材の輸入が厳しい状況に置かれています。

3月9日ロシア側からは「非友好国」への輸出禁止措置として単板、丸太、チップについて輸出禁止
4月12日日本側がロシアからの一部物品の輸入禁止措置

ロシアからも木材輸入額600億円ほどのうち100億円程度がロシアの侵略で貿易禁止です

また、森林認証制度もロシア産材は「紛争木材」だとして認証材としての流通禁止

PEFC/SGEC :ロシア及びベラルーシからの木材 は 「紛争木材」
FSC:ロシア・ベラルーシ産木材の認証を停止

紛争木材とは:「COC のいずれかの時点で、武装集団(反乱軍であるか通常兵士であるかを問わない)、ある いは、武力紛争に関与する文民政権またはその代表者によって取引された木材であり、その目 的が紛争の永続化または個人的な利益のために紛争状態を利用することにある場合。(・・・) 紛争木材は必ずしも「違法」であるとは限らない。」FAQ :ロシア及びベラルーシからの木材 は 「紛争木材」

世界中のどこかで、行われている国家間の紛争が、市場に与える影響。

日本のマーケット全体で考えると、大した問題ではないかもしれませんが、旧ソ連時代から、国際政治の難しい問題を解決しながら、ロシア材の輸入加工、日本のマーケットへの投入という仕事に取組んできた北洋材関係者にとっては大きな問題でしょう。

例えば北海道の市場にとっては、九州より近いロシア材。地域材ですね。

地球上の貴重な循環資源である木材を、市民が環境的・社会的・経済的観点から、合理性選択していくという当然のことが、できなくなっている現状を解決していかなければなりませんね。

boueki10-1<russtimwar1>

 

■いいねボタン