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林野庁が昨年11月、林業・木材産業における適正取引推進ガイドラインという情報を発信し始めています。
再造林できる所得を山にという文脈での重要な文献なので内容紹介します
元のデータは上記ページに掲載されていた「林業・木材産業における適正取引推進ガイドラインについて」です
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(作成の背景ー林業・木材産業における価格転嫁・適正取引の推進)

林業・木材産業においては、各種コストの上昇が続く一方、住宅分野における木材需要の減少等により、再造林経費を含む必要なコストを価格に転嫁しにくい状況にあり、木材を持続的・安定的に供給していくためには、サプライチェーンの各段階における価格転嫁に業界全体で取り組んでいく必要があります。
(木材取引に関するアンケート調査の結果)
木材取引に関するアンケート調査(令和7年6月)を実施しました。
その結果、林業・木材産業における価格交渉・価格転嫁の実施状況は、十分とは言い難い状況。(左の図)
・また、回答者の2割が、「発注者から不当に不利益を与えられた」と回答しており、木材の取引において、価格転嫁を阻害する商慣習が一部に存在することが明らかとなった(右の図)
(適正取引推進ガイドラインの基本的な考え方)(左の図)
木材流通は多段階構造であり、各事業者は、発注者、受注者どちらの立場にもなりうるとともに、売買や製造・加工委託などの様々な取引形態が存在。
・本ガイドラインでは、これらの事業者及び取引関係のうち、独占禁止法及び取適法が適用されるものを想定して作成。
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ガイドライン2章
(ガイドラインに掲載されている良い事例悪い事例)
■ 見積り・受注 1.一方的な取引価格の決定(11ページから)
(1)問題となり得る事例 ○ 受注者がコスト上昇分を取引価格に転嫁するため、発注者に価格交渉を申 し入れたが、価格の見直しができない合理的な理由の説明がなく、一方的に 従前の価格での取引を行うことが決められた。 (4)望ましい取引実例
【合理的な根拠を持って発注者側と交渉を行った例】
○ 原材料価格等の大幅な変動に当たり、製品の原材料比率や市況データ、労
務費データなどの根拠を示して交渉した結果、コスト上昇分の価格転嫁が認
められた。
■ 納品・支払 4.受入制限・受領拒否(18ページから)
(1)問題となり得る事例 ○ 受注者が、発注者からの発注内容に基づき、当該発注者の工場へ受注品を 納入していたところ、発注者より、当月分の納入数量に達していないにもか かわらず、一方的に受入制限を行う旨の通知が届いた。 (4)望ましい取引実例
【双方で在庫や生産情報等を共有している例】
○ 発注者、受注者の双方が、発注者側の在庫状況や販売実績、受注者側の生
産状況などについて、緊密に連絡を取り合うことで、取引量の確度を高める
ことができた。
■ 発注者からの要請 11.使用資材の購入強制(33ページから)
(1)問題となり得る事例 ○ 受注者が、発注者の都合により、発注者からの有償支給品について、必要 以上の量を購入するよう求められた。その結果、余った資材を半年間保管す
ることになり、保管料が掛かり増しとなったが、発注者から、当該費用の支 払を請求したところ、受け入れてもらえなかった。 (4)望ましい取引実例
【あらかじめ余剰品の取扱いを明確にしている例】
○ 受注者が、契約時に、発注者と協議の上、有償支給品の余剰分の保管主体、
保管経費の分担、余剰分の支払時期などを決定している。
(まとめのコメント第3章 望ましい取引形態の確立に向けた取組 から)
43ページに以下のまとめの文章があります
1.望ましい取引形態の確立に向けた基本的な考え方
第1章で述べたとおり、木材の流通は多段階構造となっていることから、望ま しい取引形態の確立に向けては、業界団体も含む関連産業全体で、価格転嫁や
取引適正化の必要性について理解を深め、取組を進めていくことが重要である。
(1)事業者の取組
各事業者は、流通の段階に応じて、自らが発注者、受注者どちらの立場も 担うことや、各取引は直接の取引先のみならず、サプライチェーンのさらに 上流や下流にも影響を及ぼしうるものであり、ひいてはサプライチェーンの
最上流まで波及し、再造林の確保や持続的な木材供給、森林の公益的機能に まで影響を及ぼす可能性があることを認識する必要がある。これらへの影響 は、最終的には、発注者自身の事業の持続性にも影響を及ぼすものである。
このことを踏まえ、発注者においては、受注者に求める商品の品質や性能 等の要件を具体的に示すとともに、根拠を示さない値引きや、値上げを伴わ ずに要件以上の品質・性能等の要求を行わないようにすることが重要である。
とりわけ、木材は自然物であり、外観に個体差が生じる特性があることを改 めて認識し、見た目を理由とした不当な要求を行わないよう留意が必要であ る。
受注者においては、積極的に価格交渉を行うことが重要である。しかし、 第1章でアンケート調査の結果を示したとおり、価格交渉の実施状況は十分 とは言い難い現状を考慮すると、まずは発注者との交渉という手段があるこ
とを理解した上で、発注者に対して交渉を申し入れることが望ましい。また、 発注者からの過度な要求に対しては、伐採後の再造林費用も含めた生産コス
ト等に比して、著しく低い価格での販売等を行うのではなく、自らの事業の 持続性と、我が国の森林資源の持続性にもつながることを意識し、採算ライ ンを踏まえた受注を行うことが重要である。
これらの考え方を基本としつつ、各事業者は、発注者及び受注者として、 本章の2及び3に示す事項に取り組むことが重要である。
(2)業界団体の取組
業界団体においては、事業者間の個々の取引の適正化を促すとともに、受 託中小企業振興法に基づく振興基準及び本ガイドラインに基づく活動内容等 を踏まえた「自主行動計画」を策定し、当該計画の遵守を推進していくこと
が重要である。 |
以上概要をしめしましたが、興味のある方は、以下の本文をご覧ください
(本文)林業・木材産業における適正取引推進ガイドライン
((心配なことがあったので、聞いてみました))
心配なことがあったので、林野庁の担当者に聞いてみました
質問from藤原
(お問い合わせの背景)
ガイドラインのバックグラウンドが、独占禁止法で、中小企業が大企業にいじめられないようにというコンセプトでできていると、理解しております
山づくりについての最近の状況は、ビッグビジネスが、自社の環境パフォーマンスを対外的訴求するために、木の利用をすすめ、本社ビルを木造にする。という動きもありりますし、そのような中で、ビッグビシネスの本社ビルにつかう木材を、森林認証材にしようという動きもあります
当然そのような中で、対応できない供給会社もでてきて、いままでのサプライチェーンンが変更ということもあると思います
環境ににはよいことだけど、個別企業からすると、いままでのビジネスができなくなる流通業者がある、特に中小流通業者がそうなる可能性があるそのような場合、先ほどの資料の11ページにある
5.一方的な発注の取消し、減額
×問題となり得る事例
製品受注後、原材料を仕入れて加工準備をし ていたところ、「販売製品の品質認証が取れな い」との理由により、受注をキャンセルされた。
とならないかと、心配しました
(以下ご質問です)
質問1
ガイドライン作成過程で、そんなリスクに関する議論はありませんでしたか?
質問2
そのようなリスクを回避するための、何らかの対応をされていますか?
(もりろん、そのような心配はないので、対応していない、ということかもしれませんが・・・)
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答えfrom林野庁
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質問1への回答
本ガイドラインは、木材の取引実態に係る調査や追加的に行ったヒアリング等を踏まえて作成したところです。
その際に、森林認証が取れないためにキャンセルされたという直接的な事例は確認されませんでしたが、一方的な発注取消として考えられる事例として、森林認証に限らず、品質基準等の引き上げによるキャンセル事例を公正取引委員会等にも確認しながら掲載したところです。
質問2への回答
今回のご質問の背景としていただいた事例について、
受注後(契約後)に、契約時には条件としていなかった「森林認証材」であること等を発注者から求められ、それにより対応が困難となった、ということであれば、取適法で禁止する「不当な給付内容の変更、やり直し」にあたる恐れがあると考えられます。
(単に森林認証材に対応できないこともって一方的な発注の取消等にはあたりません。)
こうした事例等を防ぐためには、契約に当たり、発注者と受注者の双方で、事前に取引条件(品質・規格・数量、価格等)を確認するとともに、キャンセル時の対応ルール(キャンセルが発生した場合、受注者の責めに帰すべき理由がない場合には、それまでの仕掛分は請求することができる等)を定めることが重要と考えています。
こうした考えについて、例えばガイドライン本体P.21の「望ましい取引事例」等にも掲載しており、そうした取引が一般的に行われるよう、本ガイドラインの周知に努めていく考えです。
以上になりますが、持続的な林業経営の確保に向けては、木材の合理的な価格形成が不可欠であり、その実現のためには取引の適正化や価格転嫁の推進が重要であると考えております。
林野庁としましては、本ガイドラインがそのきっかけとして広く活用されるよう、周知に努めてまいりたいと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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ありがとうございました。
ビッグビジネスの環境志向の取引が、ビッグビジネスを取り締まる独占禁止法を基盤とする今回のガイドラインによって、否定的にはたらかないか?を心配しました。
そのようなことがないように、御願いします
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